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久米 民和; 武久 正昭
日本食品工業学会誌, 29(12), p.730 - 732, 1982/00
食品や畜産業廃水からタンパク質を回収し飼料化することを目的として、キトサンによるタンパク質回収効果と放射線照射効果について検討した。食肉市場で得られた血液廃液の凝集に対するキトサンの最適濃度は6~810%であり、照射した廃液では凝集促進効果が認められた。キトサンにより回収した血液廃液凝集物や血粉の放射線による殺菌効果を検討した結果、総菌数は1.5~2.0Mrad、大腸菌群は0.2~0.5Mradの線量で検出限界以下となった。また、馬鈴薯澱粉廃液中の懸濁物の凝集のためのキトサン最適濃度は0.8~1.010%であった。廃液中の水溶性タンパク質に対するキトサンの凝集効果は僅かであったが、3Mrad程度の照射により大部分の可溶性タンパク質を回収することが可能となった。
久米 民和; 武久 正昭
食品照射, 17, p.28 - 31, 1982/00
食品や畜産業の廃水からタンパク質等を回収して飼料化することを目的として、キトサンによる廃水からのタンパク質回収効果と放射線照射効果について検討した。馬鈴薯澱粉廃液、血液廃液およびBtreptomyces菌体懸濁液をモデルとして取り上げ、キトサンによる凝集効果を検討した結果、懸濁物質凝集のためのキトサン最適濃度は澱粉廃液で0.8~1.010%、血液廃液で6~810%菌体懸濁液で3~510%であった。殺菌線量レベルの照射を行った廃水では、澱粉および血液廃水でキトサンによる凝集促進効果が認められた。とくに澱粉廃液中の水可溶性タンパク質に対するキトサンによる凝集効果は照射により著しく増大させることができた。一方、菌体懸濁液を照射すると、キトサンによる凝集効果は減少することが認められた。